ローソンは10月12日、フライドチキンの新商品「パリチキ」の発表会をオンラインで開催した。
ローソンは1979年にコンビニ業界で初めてフライヤーを導入し、86年の「からあげクン」を皮切りに、フライドチキンの「Lチキ」「黄金チキン」を発売。年間で「からあげクン」は約2億食、フライドチキン商品は約1億食の売り上げ実績を持つ。店内調理のカウンターフーズにおける鶏肉製品の販売重量は年間約4.7万トン(2020年度実績)と国内最大級を誇る。からあげクンは30〜50代、Lチキは10~30代の男性に人気が高いが、20~30代の女性や40代以上の層を獲得できていなかった。
26日に発売するパリチキは、衣の製法を工夫し中の水分が染み出しにくくすることで、「Lチキ」と比べて衣を約4割薄く、塩分量を約2割削減しているのが特徴だ。またパリチキ開発にあたり、若い女性が「食べているときの音が好きな食べ物」があることに着目。食べているときの音で好きなものについて、「パリパリ」が「サクサク」に次いで人気が高いことを受け、「パリパリ食感」を実現している。
パリチキについて8月31日から9月6日まで先行実験販売を実施したところ、フライドチキンの売り上げは約2倍増となり、ホットフライドフーズ全体の売り上げも約3割増となった。またLチキの購入で女性が占める比率が38%に対してパリチキは44%と多くなっている。
ローソンは来年1月、40~50代の男性をターゲットに、5パターンのニンニクを使用した具材感のあるソースで味付けした「パリチキ(ザ・ニンニク)」も発売する予定だ。商品コンセプト開発部の内田恵美シニアマーチャンダイザーは、「客層の拡大を図り、からあげクンを超える代表商品として育成していきたい」と力を込める。
ローソンはパリチキの発売にあわせて、シンガーソングライターのピコ太郎をアンバサダーに任命。発表会に登壇したピコ太郎は、ヒット曲「PPAP」のパリチキバージョンを披露し、「パリチキは流行る気がする。中の柔らかさが尋常じゃない。パリチキで秋を楽しんでほしい」と呼びかけた。