ポッカサッポロフード&ビバレッジが次世代に向けた事業領域拡大を目指す。今秋冬季は、スープ外のカテゴリー・メニューへの提案と、「じっくりコトコト」25周年のブランド展開拡張元年という2大方針に沿った新商品が8月23日に出揃った。
それに先立ち8月5日に秋冬事業戦略発表会を開催。三枝裕昭食品飲料事業本部本部長は、「コロナ禍の食への影響では、意識、状態、行動の三つの変化が起きました。これらの変化で少人数世帯での自炊が増えていることから、健康、時短につながる簡便調理品で内食需要を取り込みます」と意気込みを語った。
カテゴリー提案ではカレー、豆腐調理の新規メニューへの参入を果たした。「個食」に対するニーズが高まっていることから、簡便調味品を拡大。飲む缶カレー「カレーな気分中辛」は、10種類のスパイスが溶け込んだスープに加え、同社グループのスパイスメーカー・ヤスマのスパイスを入れた本格カレー。「国民食のカレーは以前から参入したかった中で、今回、手軽に購入できるホットの缶飲料で展開していきます」(濱本紀代美加工食品事業部部長)。さらに、1人分を手間なく簡単に調理できる新シリーズ「カップdeクッキング」〈麻婆豆腐の素カップ、麻辣カレー豆腐の素カップ、肉そぼろ豆腐の素カップ〉を発売。豆腐と水を入れてレンジで3分加熱するだけで、簡単に健康的な豆腐調理ができるカップ入り調理食品の素となる。
25周年を迎えた「じっくりコトコト」ブランドの取り組みでは、1~2人世帯の家庭内料理に対応するスープを提案する。缶入り調理用スープ「じっくりコトコト 煮込みスープの素」3品は中身を鍋に入れ、野菜やベーコンなどの好みの具材と、空き容器1缶分の水や牛乳を入れて煮込むだけで本格的な野菜スープが完成する。新たなカップ入りスープ「じっくりコトコト北海道ららポテト」シリーズ2品も登場。北海道産のじゃがいものフライドポテト具材とコーン具材を入れ、北海道の豊かな食を楽しめる主食と合わせやすいカップの商品だ。
その他、独自開発した「野菜ブイヨン」を使った新箱タイプ「じっくりコトコト」シリーズ5品も発売した。濱本部長は、「『じっくりコトコト』ブランド全体で従来の朝食シーンだけでなく、昼食、夕食、仕事や家事のながら食べの新たな食シーンを創出していきます」と新たなライフスタイルにも対応していくと語った。
(冒頭写真 発表会見で濱本紀代美加工食品事業部部長<左>と三枝裕昭食品飲料事業本部本部長)