会議や商談のオンライン化に取り組む

 業務用卸最大手トーホーの2021年1月期業績は、売上高が前期比19.5%減の1862億円、営業利益は前期14億円の黒字から一転して31億円の大幅な赤字に沈んだ。その要因はコロナ禍によるものだが、古賀裕之社長は「上場以来初の大きな赤字となったものの、それでも少なく抑えることができた」と語り、次のように説明する。昨年3月以降、コロナの影響で売り上げが大きく減少したことを受け、7月には「収益構造改革プロジェクト」をスタート。損益分岐点の引き下げに取り組んだ。31億円の赤字のうち28億円は上期に起因するもので、下期以降は赤字幅を大幅に縮小させたのだ。

 このプロジェクトでは、まず全国の拠点にいるメンバーを集めて行っていた会議をすべてオンラインに移行。展示会形式で開いていた商品勉強会も東京にあるマーケティング本部の担当者が説明する動画配信に切り替えた。取引先との商談やメニュー提案もオンライン化、定期刊行していた情報誌もデジタルブック配信に変更した。古賀社長は、「交通費などの費用を削減でき、効率的な仕組みを作れたことは大きなメリットだ」と振り返る。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから