「発見!新しい日常と食のチカラ」をテーマに、三井食品は6月16日、17日の両日、パシフィコ横浜で「三井食品フードショー2021」をリアルで開催した。コロナ下で生まれた食品にかかわる工夫や体験を通じ、健康で豊かなライフスタイルを提案。主催者は全員が事前にPCR検査を受け、来場者は体温計測と手指消毒して事前登録制でコロナ対策を徹底。2300人が来場し、リアルの強みである試食・試飲、商談・情報交換が活発に行われた。

 出展は381社で、その中核には全国5エリアの地場食品やクラフトビールなどを発掘・育成して地域を活性化する「にっぽん元気マーケット」131社を据えた。岡山の藤徳物産や岐阜飛騨高山の永井商店、関西の浅井酒類の三井食品グループ卸がそれぞれの地場商品を提案したほか、東日本大震災から10年を節目とした東北復興応援の地域商品も紹介した。

 さらに三井グループが持つデジタルマーケティング機能をまとめ、来店促進からファン化プログラムに至るまでの五つのステップのストアDXを提案した。三井物産などが出資・提携するスマホ決済「ショピモレジ」、来店促進の「アドインテ」、レシピ動画「テイストメイド」、画像認識「トリプルアイズ」、ビッグデータ分析「ブラックスワンデータ」などをパネルで紹介。これらのデジタル技術を使って集客から便利な買い物体験、対話・共感、データによる見える化、情報の拡散によって、店舗のファンを作り、顧客のロイヤルカスタマー化を図る。

三井グループと連携しデジタルマーケティングを本格始動する

 物流では、首都圏・関西の物流再編計画と最新設備を紹介。今年9月に稼働予定の「近畿統合物流センター」では、人手不足に対応した新たな物流機能による省人化運用を追求する。例えば、ケース出荷では順立装置のマルチシャトルやデパレ装置のフェイスピッカー、アーム式のパレタイズロボットやピッキングロボットを導入して生産性を高める。  オリジナル商品では、「おうちで旅行気分」と題し、旅行気分を味わえる輸入商材を提案。酒類ではイタリア産ビール「バラデン」やベルギー産ビール「シメイ」「リンデマンス」などを提案。またファッツェル社のチョコレート「カール・ファッツェル」「ゲイシャ」やキャラクター菓子「ムーミン」を紹介。その他に、PB「ハートフル畑」の鍋焼きうどんや専売品「築地銀だこ」、久世福商店との留め型商品なども提案した。

(トップ画面はフードショーの様子。グループの食品卸と連携して地場商品の発掘に力を入れる)