サンスターは、6月の「歯と口の健康習慣」に合わせて、2021年の商品政策を発表した。20年のオーラルケア市場は、前期比101%の3930億円と拡大傾向にある。販売チャネルは、家電量販店が2桁減の一方で、生協の宅配が108%と牽引。日用品分野でも生協の宅配と通販の販売量が拡大している。

 市場のカテゴリーはハミガキ、液体、歯間クリーナー、メディカル(うがい薬など)が伸長。特にコロナ下で口の中の殺菌や清潔意識が高まり、液体が107%、歯間クリーナーが109%と伸長した。ハミガキは、500円以上の高単価の歯周病や知覚過敏の対策商品の構成比が毎年上昇し、年間購入数と平均単価が高まっている。

 そこでサンスターは、市場拡大を追い風に、知覚過敏の原因であるしみる穴「知覚ホール」を封鎖し、歯がしみるのを防ぐ知覚過敏専用ハミガキ「ガム・プロケア ハイパーセンシティブ」を3月に発売。販促では、知覚ホールを封鎖するテレビCMに加え、生活シーンに合わせた動画を配信。例えば、夏はアイス、冬は熱いコーヒーでしみる動画を用意し、消費者の自分ゴト化として提案。さらに、歯科医院向けに50万本と、ポイントカードのターゲットに10万本のサンプリングで認知拡大を図る。

 また市場と同様に、「ガム・お口/のど 殺菌スプレー」が大きく伸長した。口の中を「殺菌・消毒」できる衛生行動を訴求。コロナ下で通年商品として受け入れられ、昨年12月は販売数量が前期比3倍と伸びていることから、今年も提案を強化する。

 歯と口の健康習慣には、これらのガムシリーズ全品を対象にした、100万人キャンペーンを7月15日まで実施。ガムシリーズのハミガキからハブラシ、液体、歯間クリーナーまですべてを網羅したカテゴリー横断型の陳列棚やエンド陳列を提案。コロナ下で「いつもお口を清潔に保つ」ことを訴求したボードやPOPを用意している。

ガムのカテゴリー横断型キャンペーンを「歯と口の健康習慣」の時期に実施

 ガムブランドは、人生100年時代の健康寿命の延伸に貢献する「オーラルケアからオーラルヘルスへ」をテーマにした情報を昨年から発信。コロナ下で高まる健康志向を背景に、今年も口腔と全身の関係性や、口の中の消毒による殺菌のアプローチを続ける。

(写真は知覚過敏専用ハミガキ「ガム・プロケア ハイパーセンシティブ」)

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