ローカルと健康配慮の商品を売り場にうまく差し込む

 静岡県磐田市で杏林堂薬局が有力食品スーパー(SM)バローと対峙している。JR磐田駅から南へ徒歩10分の中心市街地に杏林堂上岡田店とバロー磐田店が道路を挟んで向かい合っているのだ。5月中旬平日の午後3時、杏林堂上岡田店を訪れると中にはお客が43人。500坪以上あると思われる店内は、日用品や雑貨、化粧品などに加えて、食品売り場が広く取られており、50代以上と思しき女性や夫婦連れのお客が買い物をする姿があった。上岡田店では、青果を壁面に加えて平台も使って展開。市場直送のキャベツやレタス、キュウリ、トマトなど、一般的なSMにあるものは一通り扱っている。

 精肉は壁面の冷ケースのみの扱いで、近隣の浜松市にある精肉企業のオオタヤ・ミートが運営している。鮮魚の取り扱いはない。惣菜は中食企業「むすんでひらいて」グループの心夢が「ひとつ星デリ」を運営。国産こめ油だけで揚げた惣菜は管理栄養士のお勧めであることを強調。店内調理の「濃厚たまごのマカロニサラダ」や「鶏ごぼうの甘辛揚げ」など独自のメニューも並べており、一般的なSMに品揃えで負けていない。

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