駆け込み需要の反動減でもトレンドは変わらず

「このところ地方でのクラスターが増えている」。10月19日の記者会見で、西村康稔経済再生担当大臣は、新型コロナウイルスの感染状況についてこう指摘した。都内では8月の第2波が幾分沈静化し、小康状態を保っているが、地方では10月中旬以降、福島、青森、沖縄の各県で国のクラスター対策班が調査に乗り出した。福島県では駅前の繁華街から感染の広がりが確認されている。また北海道でも地方都市でクラスターが発生しており、第3波の懸念が浮上する事態となっている。小売・外食店舗の感染者発表件数も、9月下旬と比べて10月に入り増加傾向を示しており、気の抜けない状況が続いている。

 9月の小売・外食企業の既存店売上高前年比は図の通りだ。昨年9月の増税前の駆け込み需要の反動により、多くの企業で前年比が落ち込む結果となっている。中でも大きな落ち込みとなったのが、非食品がメインのドラッグストア、ホームセンター、ディスカウントストア、そして高額商品を扱う百貨店だ。

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