鈴茂器工は店舗や厨房の生産性を向上する食品機械の技術開発を進めている。今回新たに新型の自動ご飯盛付け機「Fuwarica（ふわりか）GST‐MRA」を発表した。7月7日、8日の両日、今春開催予定で延期していた「第34回スズモフェア2020東京」を池袋サンシャインで開催し、この新型機を初披露した。新型機の発表に伴い、既存の「シャリ弁ロボ」シリーズを、ふっくらやんわり盛り付けられる「Fuwarica」のシリーズ名に刷新。新型機は今後の「Fuwarica」のフラグシップモデルとして10月から展開していく予定だ。
新型機は本体の横幅を27㌢のコンパクトサイズに変更。ホッパーの蓋も縦開きから横開きにすることで、低い天井でも効率的に作業を行える。その結果、狭い厨房や省スペースのバックヤードへの導入ハードルを引き下げた。
また操作画面は従来のタッチボタン式から7インチの大型液晶カラータッチパネルに変更し、この液晶画面から容量や商品名を選べる仕組みだ。画面には使い方の表示やトラブルシューティング機能を備え、新人の従業員でも簡単に使えるように操作性を大幅に高めている。画面にはLEDライトも搭載し、ご飯の残量が多い順に青、黄、赤の3色で表示し、蓋を開けずに補充のタイミングが分かる設計だ。さらにご飯投入後の経過時間を表示し、一定時間が経つとアラームで通知、長時間滞留した場合のご飯の量も確認できる。
盛り付けるご飯も向上した。ご飯から発生した蒸気の結露をご飯に還元し、潤いをキープする仕組みを導入。お客が自分で盛り付けるセルフ機能も備え、コロナで高まる非接触ニーズにも対応する。本体のカラーは白と濃紺の2種類で、店舗や厨房のイメージに合わせて選べ、従来機に比べデザイン面も優れている。
今回の「スズモフェア」の会場では、袋開口機「FHB‐SHC」も改めて展示した。機械からの送風によって袋の口を開け、おむすびだけでなく、パンや惣菜など幅広い食品で、手間のかかる個包装が簡単に綺麗にできる。新型コロナの感染拡大の影響で惣菜やパンの個包装の需要が高まっていることから、小売業への提案を強化していく。
