求人から解雇に事態が急変

 中国では1月下旬以降、新型コロナウイルスの感染爆発を受け、ほとんどの企業が生産を中止せざるを得ず、窮地に追い込まれた。感染がピークアウトしてダウントレンドに入った2月下旬以降は徐々に稼働を再開しつつあったが、一方で感染症が世界各国に拡大し、特に欧米が感染爆発の中心となるにつれて、サプライチェーンの破断や需要の減少が見られ、多くの中国企業は再び生産中止の苦境に陥っており、生死の境をさまよっている。

 4月22日現在、全世界の新型コロナの感染者は240万人を超え、死者も16万人を上回り、そのうち、米国の感染者と死者はそれぞれ75万人、4万人を超えたと伝えられた。すでに米国の感染のピークは過ぎたとの指摘はあるが、世界経済の「機関車」とされる米国経済のさらなる悪化は不可避との懸念が広がっている。

 中国税関総署の統計によると、新型コロナの感染爆発があった今年1~2月、中国の商品輸出入総額は前年同期と比べて9.6%減少した。そのうち輸出額の減少幅は17.2%に達したという。翌3月の輸出入総額は前年同期と比べて0.8%減少し、減少幅は1~2月より8.8ポイント下落した。そのうち輸出額は3.5%減少したという。

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