米国デリバリー・プラットフォーム最大手のドアダッシュは9月30日より、百貨店「メーシーズ」やアパレルの「アンソロポロジー」、「ザ・ノース・フェイス」、「バンズ」、「ティンバーランド」と提携し、配達員が実店舗からお客に商品を届け、返品にも迅速に対応するサービスを開始した。 

 小売業にとっては、既存店を活用して新規顧客を獲得するチャンスとなる。 

 同社のシャナ・プレヴェ最高収益責任者(CRO)は、「消費者がすでに知っていて、信頼している商品を、身近な店舗から、ショッピングモールに足を運んでいた時と同じくらい簡単に受け取ることができる」とし、小売業へのメリットとして「離れた場所にある倉庫からではなく、既存店から配送することで、既存店を成長チャネルにすることができる」と説明する。 

 返品も簡単になる。お客はサイズが合わなかったり、イメージと違っていたりしたら、一律7.99ドル(約1260円)でアプリから返品を申し込める。箱やラベルは不要だ。配達員が最短30分で引き取り、店舗に戻す。店舗で返金手続きを行い、数日以内に消費者へ返金される。この返品対応は現在、米国の一部の都市で試験的に行われているが、11月には米全土に広げる方針だ。 

 ドアダッシュは今年に入ってから、「コストコ」や書店「バーンズ&ノーブル」、「ギャップ」、百貨店「コールズ」、下着「スキムズ」などとも提携し、サービスの領域を広げている。現在、全米小売協会(NRF)の「トップ 100 」に入る小売業の半数以上がドアダッシュと提携している。品揃えを拡充し、利用者の増加につなげる狙いだ。 

 また、小売業やブランドが、在庫状況やお客の代替商品の選択傾向を把握できる機能「ブランドセンター」のサービスも導入。自社の商品がどのように購入されているのか、品切れ商品の代わりにお客は何を選ぶのかなどを分析できるとしている。 

 昨年には、スーパーマーケット大手「クローガー」と提携し、最短1時間で生鮮食品や日用品を配送するサービスを開始。食料品の配達にとどまらず、小売商品の配送拡大で利用者の呼び込みを急速に進めている。 

(冒頭写真 ドアダッシュのアプリ画面〈iPhone〉)