ECの爆発的伸長で物流危機が深刻化
スマートフォンの普及がECの成長に弾みをつけ、ドラッグストアはM&Aが活発化。再び拡大路線のコンビニは国内5万店舗を突破し、カテゴリーキラーのワークマンが一大ブームを巻き起こす。お客を奪われ続けるスーパー各社は再編を余儀なくされ、かつての覇者ダイエーがイオンの軍門に下ったことでGMSの凋落にも一つの区切りがついた——。平成から令和へと時代が移り変わった2010年代は、小売業の主役の座をめぐっても大きな地殻変動が起きた。一方で、EC急拡大の負の側面として物流がパンクし、コンビニでは24時間営業問題が勃発。それぞれ現場の苛烈な労働環境と相まって社会問題化するなど、流通業界は新たな課題にも向き合うこととなる。
主役の一角を占めるのは破竹の勢いを続けるECだ。通販市場の売上高は10年度の4兆6700億円が19年度には8兆8500億円と、ほぼ倍増。アマゾン、楽天市場、ヤフーショッピングの3強が牽引役となり、EC同士の競争も激化していく。10年にはアマゾンが日本事業10周年を機に通常配送の送料無料を打ち出し、その後にビックカメラやヨドバシカメラのECサイトも送料を無料化するなど、他社も追随。消費者負担ゼロの無料配送合戦が展開されたが、アマゾンは16年にこの施策を終了、有料のプライム会員の囲い込みを強めていった。

















