2025年11月、中国発のウルトラ・ファストファッション「シーイン」は世界初の常設実店舗をフランス・パリにオープンして注目されたが、これがかなり苦戦している。創業100年以上の老舗デパートBHV(ベー・アッシュ・ヴェー)の最上階(6階)に1200㎡の広大なスペースで出店。11月5日の開店当初は長い行列ができる賑わいを見せたものの、その後、客足は遠のいている感がある。パリジャンの琴線に触れていないのはなぜなのだろう。

 欧州でもシーインやテミュは、ウルトラ・ファストファッションとして若者を中心に人気だ。シーインは18年にフランス市場に参入して以来、販売点数ではアパレル1位となった。だが、一般的に欧州人(特にフランス人)はどんな分野でも超大手を嫌う偏屈なところがある。特に環境負荷の高すぎる安売り大手(100均的なものも含め)には強く抵抗する傾向が認められる。その上、コロナ禍でマスクや薬のサプライチェーンが分断されたことが大きな転換点となり、自国製・欧州産を大事にする流れに拍車がかかった。

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