9月1日、英国の大手ディスカウンター、アルディUKは2万8000人あまりいる店舗従業員の時給を大幅に引き上げた。その2カ月前にも増額を発表したばかりで、業界最高額を単独で更新している。この国のリテール店舗では、管理職以外はすべて時給雇用者だ。アルディの総雇用者数4万5000人の6割を対象に時給アップを続けていることになる。

 今回の引き上げで、基本時給は12.75ポンド(約2400円)から13.02ポンド(約2460円)へ、ロンドン圏では14.05ポンド(約2650円)から14.35ポンド(約2710円)になった。勤続期間の長い従業員の時給は最大13.95ポンド(約2630円、ロンドン圏では14.66ポンド/約2770円)にまで達する。どれも業界最高水準だ。英国の労働法が定める21歳以上の労働者に対する最低時給額は、地域や勤続期間にかかわらず12.21ポンド(約2300円)で、ロンドンでは物価や家賃など生活費が郊外よりもずっと高いため、1割程度増額する雇用主が多い。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから