イトーヨーカ堂やヨークベニマルらを傘下に抱えるヨーク・ホールディングス(HD)が新たなスタートを切った。9月1日付で資本構成が変わり、ファンドのベインキャピタルが60%出資の最大株主となり、セブン&アイHDは35.07%、残りをヨーカ堂創業家の伊藤家・ベニマル創業家の大髙家らが保有する。

 セブン&アイグループを脱し、大株主にベインを迎え入れたヨークHDの狙いは、成長戦略を軌道に乗せ、かねてより掲げる2028年でのIPO(新規上場)を可能な限り最速で実現することだ。ベインキャピタルはヨークHDへの投資金額について、制約は設けず、「数千億円規模もありうる」(ベインキャピタル・ジャパン西直史パートナー)と想定。トップラインの引き上げにあたっては、ヨーカ堂が大型店を中心に今後2、3年で50店以上を改装するとともに、2030年度までに新店10店を目指す。ベニマルは従来の出店エリアである福島、宮城、山形、栃木、茨城の5県に加えて、千葉、埼玉、群馬などの首都圏も含めた中で商品供給が可能なエリアでの出店を検討。加えてヨークHDとしてドミナントエリアでの食品スーパーや総合スーパーのM&Aの可能性も探る。

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