日本アクセスは、AIとID-POSデータを駆使し、店舗ごとに最適な価格を設定する「プライシング AI」のサービスを開始した。
商品やサービスの価値は人の価値観や時間、場所などさまざまな要因によって揺れ動くため、需要と供給のバランスを鑑みて最適な価格設定を行うことが求められているが、これまでは人の勘や経験をもとにこれを行ってきた。そこで日本アクセスでは、データとAIを活用して分析・予測を行い、店舗ごとに適した価格設定を提案する「プライシング AI」を開発。「チャンスロスを極力抑えることで、顧客ロイヤリティを維持し、利益改善の機会を含め柔軟性をもったプライシングをお手伝いする」としている。
今年4月から9店舗で実施した実証実験では、ID-POSデータとAIを用いて、価格変動後の顧客動向を分析、予測してきた。その結果、93%の再現率(11月時点)で顧客動向の事前予測に成功。その予測機能をもとに、対象店舗の需要に適した店頭表示価格を設定。この予測と価格設定のサイクルを繰り返すことで、対象店舗では売り上げを極力落とさずに約6〜20%の利益額改善を達成できたという。
さらに、AIを活用した価格設定に加えて、顧客動向を事前に予測することができるため、顧客一人ひとりに合わせたマーケティング施策を掛け合わせることでさらなる改善効果を生み出せるとしている。