三井不動産は12月9日、企業情報化協会が選定する2024度の「IT賞(マネジメント領域)」を受賞したと発表した。20年度の初受賞から、今年で5年連続の受賞となる。
受賞においては、生成AI活用とビジネス・デジタル双方を理解するDXビジネス人材の育成によって、全社的なDX推進に組織的に取り組んでいる点が評価された。
生成AI活用については、今年10月に社内独自のデータと連携した専用生成AI環境「&Chat」を内製で再構築し、スピーディなアイデア実証や内部ロジックのチューニングによる精度改善を可能とした。
同社はこれまで3回にわたり、生成AIの優れた活用案を競うアイデアソンを開催し、663件のアイデアを集積。社内独自のノウハウの学習と組織知化を進め、業務の質と生産性の向上を進めている。
また、DXビジネス人材育成については、今年10月より「DXトレーニー制度」および「ビジネスインターン制度」を開始した。
ビジネスインターン制度では、DX本部に在住するITのエキスパートが事業部門へ6カ月間異動し、現場業務に従事するというもの。初年度は3名が事業部門・グループ会社へ異動・出向し、不動産営業やアセットマネジメントなどの業務を実際に行い、現場課題を起点としたDXプロジェクトの提案・実行に取り組んだ。
一方、DXトレーニー制度では、事業部門・グループ会社の総合職がDX本部へ1年間異動し、デジタルに関する 5カ月間の講義・演習と、所属部門の事業課題を起点とした7カ月間のDXプロジェクトの実践に取り組むもの。初年度は三井不動産、三井不動産レジデンシャルから5名が選出。次年度以降は部門・人数を拡大して展開していく予定だ。