グループ全体の惣菜のクオリティ向上を担う

 イオングループの惣菜戦略が大きく変わろうとしている。その一大拠点となるのが、6月6日から本格稼働した新惣菜PC(プロセスセンター)「クラフトデリカ船橋」(千葉県船橋市)だ。延べ床面積は2万1868㎡で、通常のPCの3~4倍の供給能力を持つ。この新PCを軸に、商品の企画・開発から製造・販売まで一気通貫でデザインする製造小売り(SPA)方式を展開し、惣菜事業の強化を図る。

 食嗜好の多様化により、消費者の惣菜に対するニーズが従来の「家庭料理の代用」から「家で本格レストランのおいしさを楽しみたい」に変化していることを踏まえ、イオンがグループ横断プロジェクトとして新惣菜PCの構想を立ち上げたのは2021年。それから3年を経て稼働したクラフトデリカ船橋では、MD・料理・製造といった食のプロで結成したチームが商品開発を行う体制を整えた。コンセプトは「まいにち、シェフ・クオリティ」。まずは小ロット製造でテストマーケティングを行って商品力を磨き上げ、家庭では難しい高温調理や素材への味浸透技術など、最新鋭の製造ラインでシェフの製法を再現する。

商品開発ラボとしての機能も有するクラフトデリカ船橋

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