東急ストアは12月25日、小売業のDXを支援するグローリーと共同で、リテールメディア事業の実証実験を開始すると発表した。

 実証実験は、2024年1月上旬から4月末までの期間、グローリーのデータ活用サービス「 BUYZO Media(バイゾーメディア)」を用いて、東急ストア中目黒本店(東京都目黒区)および中央林間店(神奈川県大和市)で実施する予定だ。

 バイゾーメディアは、お客のスマートフォンのGPS位置情報やAIBeacon(Wi-Fi センサーと iBeaconが一体となった IoTセンサー)から得られる個人情報に属さない属性、購入データ、滞在時間などの情報を、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)に集積。分析、可視化することで、店舗への来店状況や購買傾向に基づいたOne to Oneマーケティングを可能とするサービスだ。

東急ストアは「 バイゾーメディア」を活用したリテールメディア事業の検証を開始

 実証実験では、「東急ストアへの来店促進を目的としたデジタル媒体向け広告の店最適化」「店頭での来店検知システムによる来店客数や年齢・性別などのデータ分析」「店頭広告の視聴状況の解析」「来店客購買行動分析レポートの高度化」など、リテールメディアの多機能化、高度化策を実施し、東急ストア、来店客、広告主、それぞれに対するメリットの検証と広告主の継続的なリテールメディアの利用意向を検証する。

 このほかAIカメラを用いたレジ周りの来店客の購買行動や混雑状況の分析、混雑予測に関する検証なども行う。