パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)と博報堂は12月22日、リテールメディア事業を展開する新会社「pHmedia(ペーハーメディア)」を設立したと発表した。

 ペーハーメディアは、メーカーの宣伝部・事業部、営業部、小売業をつなぐハブ役となり、 実店舗とネット、テレビで内容を統一し、消費者に商品イメージを訴えやすくする。

 同社によると、広告主であるメーカーはこれまで、ブランドの認知・興味喚起策は宣伝部や事業部が行い、購入促進策は営業部が小売業への商談を通して行うなど、それぞれ別々に企画実行していたと言う。これにより同じ商品でも、SNSやテレビCMと店頭での訴求との間に齟齬が生まれ、消費者へのPRが弱まることもあった。また、昨今導入が進むサイネージなどのリテールメディアは、営業部が小売業への営業活動の一環で利用することが多く、マーケティングでの利活用は一部にとどまっている。

 この課題を解決するため、新会社は、PPIHが持つ国内外の700店超の買い場網と約1300万ユーザーを持つアプリ「マジカ」の大規模な購買データを起点とし、商品開発から物流・配荷、商談、広告・販促・CRMなどに至るまでの最適化された統合型のマーケティング、販促活動を支援、提案する。

 具体的には、メーカーのブランディングや、売り上げ拡大につながる統合マーケティングソリューションパッケージの企画・販売などの提供。博報堂のリテールメディアに特化したワンストップ統合窓口 「リテールメディアONE」を通じて、ペーハーメディア以外のリテールメディアとも組み合わせてリーチを拡大した上での統合的な販売も計画している。

ペーハーメディアは、 統合型のマーケティング、販促活動を支援、提案する