アマゾンが米国にて、これまで有料のプライム会員向けに限定していた「アマゾンフレッシュ」による食料品の配達と受け取りを全ての顧客に拡大すると発表した。

 アマゾンフレッシュは現在、米国の全ての市町村で食料品の配達と、無料のピックアップ(拠点での受け取り)を提供している。今後は全てのアマゾン顧客が、ブリストル・ファームズやカルデナス・マーケット、ペットフード・エクスプレス、ワイス・マーケット、セーブ・マートといったアマゾン・ドット・コムで購入できる様々な地域の食料品店や専門店から、食料品の配達と無料のピックアップサービスを受けられるようになる。

 また、アマゾンは傘下の食品スーパー大手ホールフーズ・マーケット(2017年に買収)でプライム会員向けに食料品配達と無料ピックアップサービスを提供しているが、こちらもプライム会員でない顧客へと拡大していく方針。実施後は全米3500以上の市町村から2時間以内の食料品配達を利用できるようになる。

 ブルームバーグによれば、現在は休止している実店舗「フレッシュストア」の出店再開も24年には予定しており、アマゾンのリアルへの展開が加速する。ウォルマートやターゲットなど実店舗の大手はオンラインとの組み合わせによる配送サービスを充実してきており、この分野での競争が熾烈さを増しそうだ。