楽天グループは5月12日、保有する西友親会社の西友ホールディングス(HD)の株式20%を、同じく西友HDの株式を保有するファンドKKRに売却することを決めた。売却により、KKRの保有株式は85%になる。残り15%はウォルマートが保有している。
楽天は2021年に西友への出資を完了して以来、多岐にわたる分野で協業を実施。具体的には、ネットスーパーの展開、楽天ペイ・楽天Edyをはじめとする西友店舗でのキャッシュレス決済や楽天ポイントの導入、商品の品質と品揃えの向上、データ連携によるOMO戦略の立案などを図ってきた。
今般の資本関係解消について、楽天のコマース・マーケティングを統括する武田和則取締役副社長執行役員は、「初期に立てた目標が概ね達成できたため」と説明。資本関係見直しで事業を再構築する。
なお、楽天は西友株の持ち分がゼロになるが、これまで進めてきたネットスーパーやキャッシュレス決済、データを使ったマーケティングなどの協業は継続する意向。武田副社長は「お互いのビジネス関係は今後さらに強化したい」と語った。