重要なのは、電子処方箋の普及にどう対応するか

 2023年1月26日、電子処方箋の運用が開始された。電子処方箋は、紙の処方箋内容を電子化したもので、医療機関が患者の同意を得て、電子処方箋管理サービスのシステムに登録、薬剤師はこのデータに基づいて調剤した薬を患者に渡す仕組み。患者の資格情報(加入している医療保険や自己負担限度額など)をオンラインで確認する、オンライン資格確認等システム上で運用するため、同システムへの接続が条件になる。

 電子処方箋への対応施設は4月9日時点で2871施設※1。内訳は、病院・診療所で214施設、歯科が9施設、薬局が2648施設となっている。電子処方箋は25年3月末までに概ねすべての医療機関・薬局での導入が目標とされているが※2、立ち上がりは順調ではなく、「電子処方箋は本当に進むのか」「本当に対応すべきなのか」という声も少なくない。ただ、これは、実はあまり問題ではない。普及スピードの速い遅いはあれ、電子処方箋は確実に普及するからだ。

※ 1:厚生労働省「電子処方せん対応の医療機関・薬局リスト(2023 年4 月9 日時点)」
※ 2:厚生労働省「第5 回薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ資料3」(2022 年5 月27 日)

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