新設SCに見られる二つの特徴

 長い間続いた行動制限もなくなり、大型商業施設も正常化に向けて動き出した。リアル店舗の売り上げはコロナ前の水準には届いていないが、消費者ニーズの変化や急伸するECとの差別化対応など様々な取り組みが見られるようになった。特に新規開業やリニューアル施設ではエンターテインメントの強化、地域・お客支援、リアルの価値向上、環境問題への取り組みが一気に進み、新しいSCが出始めた。

 日本ショッピングセンター協会(SC協会)が2022年12月末に発表した統計資料によると、一定の基準を満たした商業施設の22年の新規開業数は36施設(前年比1.5倍)、閉鎖数は37施設で、差し引いた22年末の総数は3168施設となった。新規開業施設の平均店舗面積は1万7247㎡、平均テナント数は48店舗となり、21年を除くと、ここ数年の傾向と大きな違いはなかった。

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