サイネージでの販促でフードロス削減につなげる

 中計2年目の2022年3月期、新会計基準を適用した伊藤忠食品の決算は、売上高が期初計画(6200億円)を下回る6127億円となったが、経常利益は計画を11億円上回る73億円で着地し、経常利益率は1.19%となった。以前から目標として掲げてきた経常利益率1%を突破したことになるが、岡本均社長は「コロナ下で経費が減っただけに過ぎない」と楽観視はしていない。緊急事態宣言などの移動規制を受けたリモート会議への切り替えで出張が激減。システム投資が後回しになったり、物流でも大きな波動がなく安定的に運用できたなどの外的要因でコストが抑制でき、利益増につながったと見ているからだ。

 今期はその流れを踏襲しつつ、さらなる合理化に努める構え。今年3月の緊急事態宣言の解除以降、経済活動は正常に戻りつつあるが、岡本社長は「働き方が変化、コスト圧縮が進むだろう」と予測。その変化に対応して営業形態を見直し、リモート会議を活用して出張などは最低限に抑える。RPAなどのITシステム導入、社内申請書や請求書の電子化なども推進。23年度以降の稼働開始に向け、新基幹システムの構築も進める。

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