成城石井は、今年4月に竣工した「大和第3セントラルキッチン(CK)」(冒頭写真、神奈川県大和市)を8月から本格稼働する。1996年10月に開設した町田第1CK、2004年2月の町田第2CKに続く3カ所目となる。

 CKでは、成城石井全体の売り上げの約20%を占める自家製商品を製造。第1CKはパン・デザート、第2CKは和食・洋食・中華の惣菜や食肉加工品などを製造している。コロナ禍で中食需要が高まり、同社の自家製惣菜・デザートは昨年過去最高の売り上げを記録。急速な成長で製造能力が限界を迎えたことを受け、大和第3CKの設立につながった。

 大和第3CKは、第1CKと第2CKの機能を集約。面積は約3000坪と2拠点合計のおよそ1.8倍の広さになることで、製造能力も現在の200店舗から約400店舗分に向上する。

 また、手作業による工程は維持しながらも、調理設備を新規導入し、新しいカテゴリーの商品開発にも着手。今後、ピザ、生パスタ・中華麺などの自家製麺、小籠包など新しいカテゴリーの自家製商品を製造するほか、焼き菓子やホールケーキ、ゼリー、パウンドケーキなどのデザート品目も拡充。今期は100品目以上の新商品の開発を目指す。パートナー企業と協力して製造していた分野も自社製造に切り替えることで、自社製造比率は今後3年間で約20%から約30%へ引き上げる見込み。

 あわせて、既存のCKも成城石井の新たな取り組みを加速するために刷新。世界各国から輸入しているナチュラルチーズをカットし、手頃な価格のアソートやオードブルの開発や、自社輸入の上質なオリーブと食材を掛け合わせた新商品の開発などを担う拠点として年内にリニューアルする予定だ。