全国どこでも高品質の宅配サービスを提供

 緊急事態宣言の発出を機に利便性が注目されたネットスーパー。共働きや幼児のいる家庭など、買い物に出かける時間や手間を省きたい若い世帯を中心に利用者が増えている。一方、まとめ買いした商品や重くかさばる商品を店舗から自宅に届ける来店宅配も高齢者を中心に利用が拡大。一般的な配達エリアは、ネットスーパーが店舗の5km圏内、来店宅配が1~2km圏と違いはあるものの、いずれも店舗の商品を届けるもので、利便性向上によるお客の囲い込みが期待できることから、サービスを導入するスーパーは増えている。

 そうしたスーパーの宅配業務の受託に力を入れるのが、丸和運輸機関グループのジャパンクイックサービス(JQS)だ。同社は小売業向けにネットスーパーと来店宅配の配達サービスを提供しており、現在、提携先数は、220店舗近くまで増えている。

 宅配機能を提供する上でJQSの強みとなるのが全国規模でのサービス提供だ。同社の拠点がある東京、神奈川、愛知、大阪に加え、丸和グループの全国の拠点とも連携してサービスを展開しているため、全国どこから引き合いがあっても対応できる。 また、きめ細かな配達員教育も同社の持ち味だ。ネットスーパーも来店宅配も、お客に対面で商品を渡すことが多いため、配達員のマナーがサービスの品質に直結することになる。そこでJQSでは、適性を考慮して配達員を採用した上で、未経験者には、配達車両に経験者が同乗して業務を教える同乗研修を実施。加えて、荷主ごとのニーズに対応するための荷主研修のほか、同社グループの企業文化である顧客第一義の「桃太郎文化」を個々の配達員にも浸透させるための研修も実施するなど、配達員の接客マナーの向上に力を入れている。 さらに、カスタマーエクスペリエンス向上を顧客との共通ミッションとする方針のもと、積極的に顧客とサービス向上に向けた協議を行っている。「品出しからお届けまでを二人三脚で取り組むことが最良のサービスに繋がる」(小林孝明執行役員)との考えからだ。その結果、同社の取り組みに対する顧客の評価は高く、取引先は、大手総合スーパーから地域密着の食品スーパー、ドラッグストア、専門店まで多岐にわたる。JQSはこの実績を武器に、ネットスーパー、来店宅配の配達業務の受託先をさらに拡大していく構えだ。

JQSは、配達品質を高めるために、ドライバー教育に力を入れている