北海道を拠点にコンビニエンスストア「セイコーマート」を展開するセコマが11年ぶりに社長交代する。4月1日付で、丸谷智保社長(65歳)が代表権のある会長に就き、後任に赤尾洋昭副社長(43歳)が社長に昇格する。新社長は、セコマの実質創業者である故赤尾昭彦氏の長男。来年は昭彦氏が札幌市内にコンビニ1号店を出してから50周年を迎える。その節目を前に後継者にバトンをつなぐ形となった。

 24時間営業やロイヤルティーの高さなどを巡って本部とオーナーの対立が深まり、成長神話が揺らぐコンビニ業界。そうした中で、セコマは24時間営業にこだわらず、ロイヤルティーは低く抑え、後継者難のオーナーから店舗を引き取って直営化するといった、大手の逆バリとも言える独自戦略で存在感を高めている。この路線を進めてきた丸谷氏はトップとして力を存分に発揮できる年齢だけに、会長就任にはやや唐突感があるが、これによって経営の一線を退くつもりはないのだろう。

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