米大手化粧品小売のセフォラと韓国CJのオリーブヤングは8月4日、両社が既に発表済みのグローバル提携について、その第一弾となる詳細を明らかにした。8月20日より、オリーブヤングが厳選した韓国ビューティーブランド19社の商品が、米国内500店舗以上のセフォラ店舗とセフォラのECサイトで販売開始となる。今回の展開が、両社提携における最初の市場投入となる。

 今回の提携は、セフォラが持つ世界的な美容小売りのリーダーシップと顧客体験の強みに、韓国ビューティーの選定において高い専門性を持つオリーブヤングの知見を組み合わせるものだ。取り扱う19ブランドは、韓国国内での製品性能・消費者人気・トレンドを牽引する存在であるかの観点から、オリーブヤングが選定した。

 対象ブランドはアルファベット順に、アビブ、アレンシア、バニラコ、ビープレーン、バイオヒールボ、セルフュージョンシー、パティオン、フリー、ヘブブルー、メイクプレム、マニョ、メノキン、リジュラン・コスメティックス、エスネイチャー、ソンブンエディター、トム、トリデン、ウェラージュ、ホイップドの各社となる。なお、店舗ごとの売り場面積や、オンライン限定での取り扱いの有無により、実際の取り扱いブランドは変わる場合があるという。

 セフォラは10年以上にわたり、スキンケア・ヘアケア・メイクアップの各領域でK-ビューティー(韓国発祥の化粧品やスキンケア製品)の取り扱いを拡大してきており、美容ブランドのインキュベーターとしての実績を積み重ねてきた。今回の取り組みは、世界的に高まるK-ビューティー需要を背景に、韓国の活気ある美容の体系を米国の消費者へ直接届ける、小売業として初の統合的な取り組みと位置づけられている。

タイムズスクエア旗艦店を皮切りに、アジア・中東圏へ拡大

 米国での展開は、ニューヨークのセフォラ・タイムズスクエア旗艦店内に専用の「オリーブヤングK-ビューティー」スペースを設けることから始まる。あわせて、全米500店舗以上で「オリーブヤングK-ビューティー・エディット」と銘打った厳選アソートメントを展開するほか、セフォラの公式ECサイトでも取り扱う。米国展開に続き、提携は香港、シンガポール、マレーシア、タイをはじめとする市場へ年内に拡大される計画で、2027年には中東・英国・オーストラリアへのさらなる展開も予定されている。

 セフォラでマーチャンダイジングを統括するキャロリン・ボヤノウスキ上級副社長は、K-ビューティーへのアクセスの広がりが世界の美容市場の在り方を変えてきたと述べたうえで、韓国ナンバーワンの美容・ヘルスケア小売業者であるオリーブヤングとの提携により、米国の消費者が触れられる韓国発のブランドや処方の幅が広がると説明した。一方、CJオリーブヤングで米国事業のマーチャンダイジングを担うド・ヨン・キム上級副社長は、同社が26年以上にわたり韓国ビューティーのトレンドを形づくる商品・ブランドを厳選してきた実績に触れ、オリーブヤングの選定力とセフォラの世界的な小売基盤・顧客体験を組み合わせることで、K-ビューティーへのアクセスがこれまで以上に広がるとの見解を示した。

 CJオリーブヤングは1999年設立、韓国国内で1380店舗以上、米国内に2店舗を展開する韓国最大級の美容・ライフスタイル小売業者である。27年にわたる小売のノウハウを持ち、CJグループ傘下の総合ライフスタイル企業として、健康的な美をテーマにした商品を世界の消費者へ提供している。

 セフォラとオリーブヤングの提携は、単発の商品導入ではなく、韓国側の「セレクトショップ機能」そのものを米国市場に持ち込む形である点が特徴的だ。個別ブランドの輸入拡大ではなく、韓国国内での人気・トレンド性を基準にオリーブヤングが選定するという枠組みを採用したことで、セフォラは自前のトレンド探索コストを抑えつつ、K-ビューティーの「今」を継続的に取り込める仕組みを得たとみられる。

 K-ビューティーをめぐっては近年、欧米の大手小売やD2Cブランドの参入が相次いでおり、韓国国内で実績を持つ選定主体との提携という手法が、今後同業他社にも波及するかどうかも注目される。