豊富なミネラル含有量と巧みな広告宣伝で販路が拡大

 Qvou(神戸市)のシリカ水「のむシリカ」の需要が急拡大している。ECでのシリカ水売り上げナンバーワンを記録した「のむシリカ」(冒頭写真左)が一般の小売店流通に参入したのは2022年。当時、商品展開は、「のむシリカ」の500mLと2Lの2SKUのみだったが、そこから3年で卸の取扱額は約40倍に伸長。25年8月からは、より手頃な「のむシリカ LIGHT(ライト)」(500mL、同右)をラインアップに加え、ライト層、エントリー層への提案も強化。導入小売業は、スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど64社にまで増え、販売店は全国に広がっている。その結果、日本マーケティングリサーチ機構の「シリカ水における市場調査」(26年4月期)では、「売り上げ」「通信販売本数」「累計販売本数」の3部門で1位を獲得した。

 人気の理由の一つは品質にある。数あるシリカ水の中でも「のむシリカ」はシリカの含有量が群を抜いて高い。健康維持には1日40mgのシリカの摂取が必要と言われるが、「のむシリカ」には1L当たり97mg含まれているため、500mLサイズを1日1本飲むだけで十分な量を摂取できる。しかも、マグネシウムやカルシウムなどシリカ以外のミネラル成分も豊富で、必要な栄養素がバランスよく摂れる点も特長だ。こうした点が評価され、特に美容や健康意識の高い層の支持が高く、「先日出展した国内最大規模の美容系展示会でも、数多くのエステサロンさんから取り扱いの要望が寄せられた」(Qvou担当者)という。日本人の7割が「健康を意識している」との調査結果もあることから、毎日飲む水で必要なミネラルが補える「のむシリカ」は手軽な健康管理の手段としても訴求しやすい。

 もう一つの理由は効果的なプロモーションによる認知拡大だ。Qvouでは、テレビやラジオ、雑誌などのマスメディアだけでなく、ネットやデジタルサイネージなど、新しいメディアを活用したプロモーションを積極的に展開し、「のむシリカ」の認知を広げてきた。「得意のITを効果的に活用することで効果の高いプロモーションを実現している」(Qvou担当者)。中でもSNSは、「のむシリカ」の愛用者やインフルエンサーによる拡散が積極的に行われており、TikTokでの投稿数は、昨年12月から今年4月までの4カ月間で600%伸長し、特に若い世代での認知度アップに大きく寄与している。

冬にも需要が落ちないからこそ夏の導入でユーザー開拓を提案

 こうした強みを武器にQvouでは、幅広いユーザーの獲得に力を入れている。主力の「のむシリカ」で美容や健康意識の高い層を取り込む一方、昨年発売の「ライト」では、エントリー層の開拓を推進。とくに「ライト」は、シリカをはじめとするミネラルが豊富でありながら、希望小売価格が118円と他社の飲料水と変わらないため、日常的な利用が期待できる。実際、「ライト」のこの4月の販売数は3月に比べ210%に拡大しており、飲料水の需要が高まるこれからのシーズンにはさらなる伸びも予想される。加えて、「ライト」のユーザーがリピーターになることで今後、よりシリカの含有率が高い「のむシリカ」へのシフトも見込める。そこでQvouは、「のむシリカ」と「ライト」の取り扱いにより、エントリー層から本格派までシリカ水需要の総取りを提案。さらに、「これら2種類を導入すれば、その間の価格帯の商品を取り扱う必要がなくなり、棚の管理や発注の手間の負担軽減にもつながる」(Qvou担当者)点もアピールしている。

 水は季節変動の大きい商品だが、シリカ水のような付加価値のある水は冬になっても需要があまり落ちないという。「だからこそ水の需要が高まるこの時期、『のむシリカ』と『ライト』を導入し、利用者を増やすことで年間を通じた安定的な需要確保につなげられる」とQvou担当者は強調。健康意識の高まりを背景に小売店頭に並ぶシリカ水が増えつつある今、競争力の高い商品として「のむシリカ」と「ライト」の導入を働きかけていく。

 こうしたさまざまな施策を行いながら、夏に向けて水の需要が高まるこの時期、付加価値があり、かつ手頃な商品として「ライト」の導入を積極的に働きかけていく。