万引きなどの防止のために小売店に生体認証システムを導入するのは「あり」か「なし」か。米国で議論が再燃している。発端は東海岸を中心に展開する食品スーパーのウェグマンズ・フード・マーケットが1月初旬、ニューヨーク市内の店舗に生体認証システムを導入したことを知らせる告知を掲示したことだった(冒頭写真)。これを地元のローカルメディアが報じたところ、顧客らからプライバシーの侵害を危ぶむ声があがり、大手メディアも次々と報じた。一般市民が集う場所での生体認証システム設置の是非については決して新しい問題ではないが、高級志向の人気スーパーが導入したことで改めてクローズアップされた形だ。

 掲示された告知には、防犯を目的に入店者の顔、目、声の生体認証情報を取得し、保存すると記されている。ニューヨーク市の法令では、生体認証情報を収集、保持しようとする企業は、システムの設置を来訪者に開示することが義務付けられているため、店舗入り口での告知となった。ウェグマンズは2024年にニューヨーク・ブルックリンの店舗で従業員を対象に顔認証システムのテストを実施しており、今回は顧客向けに本格導入となった。

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