カジュアルバー&グリルのTGIフライデーズは11月2日、米国テキサス州北部地区で米連邦破産法チャプター11の申請を行った。「TGIフライデーズ」ブランドで運営する米国内39店舗は通常営業を継続し、日本を含む海外フランチャイズ店舗にも影響はない。

 TGIフライデーズのブランドおよび知的財産権はTGIフライデーズ・フランチャイザー・LLCにより別の投資家グループと証券化契約を結んでいるため、これらはチャプター11申請の対象外となっている。

 また、TGIフライデーズ・フランチャイザー・LLCは世界41カ国のフランチャイジー56社にブランドをフランチャイズ供与しており、日本を含む国内外のフランチャイズ店舗も同様にチャプター11の対象外で、通常通り営業を続けている。

 フランチャイズ店舗への影響を最小限に抑えるため、TGIフライデーズ・フランチャイザー・LLCはTGIフライデーズ社と移行サービス契約(TSA)を結び、暫定的な資金を提供している。

 TGI フライデーズ社の執行会長であるロヒト・マノチャ氏は、「今回の申請は、フランチャイズオーナーや従業員などすべてのステークホルダーの最善の利益を守るために必要な措置である」と説明している。

 TGIフライデーズは1965年、ニューヨークのマンハッタンで独身者向けのバーとして開業。「Thank Goodness It’s Friday(やったー!今日は金曜日だ!)」をテーマに掲げ、モダンなウェイターやユニークな演出で人気店となった。

 1998年には日本のワタミと提携し、日本市場へも参入している。現在、世界41か国で461店舗を展開している。 同社の財務問題は、COVID-19(新型コロナウイルス)による影響や資本構造によって引き起こされたものとしているが、最近ではマクドナルドやスターバックスが5ドルセットを発売するなど外食全般に安売り競争が激化しており、消費関連企業の倒産も増加している。