ワールドは、日本政策投資銀行と共同で設立した投資会社W&Dインベストメントデザイン(以下、W&D)を通じ、ライトオンの株式を公開買い付けで取得すると発表した。公開買い付けの開始は12月上旬の予定で、買付価格は1株110円(8日終値305円)で、取得額は約20億円となる見込み。 

 TOBに先立ち、ライトオンでは、創業家の資産管理会社の藤原興産を引受人とする第三者割当増資を実施。その上で、創業家と藤原興産の保有するライトオン株51.93%のすべてでTOBに応じる。

 ライトオンは、2017年8月期に赤字に転落。19年8月期以降は、最終赤字が続いており、24年8月期も、売上高388億800万円(前期比17.3%減)、営業損失50億円(前期9億2200万円)、純損失121億4200万円(同25億4500万円)と赤字幅が拡大している。

 24年2月にライトオンの主要取引先金融機関から、ライトオンとのアライアンスの打診を受けたワールドは、ライトオンの事業再生支援を前提にアライアンスを引き受ける旨を回答。ライトオン内での検討などを経て、今回のTOBが決まった。