J.フロント リテイリングは6月13日、CVCを通じて、タクシーの相乗りサービスを展開する「NearMe」に出資すると発表した。

 今回の出資により、同グループの店舗が立地するエリアへのアクセス向上、エリア内の回遊性や利便性の向上に生かす狙い。

 ニアミーは、目的地まで快適かつリーズナブルに移動したいユーザーと、効率的に運行したいタクシー事業者のマッチングプラットフォームを持つ。自宅・ホテルと空港をつなぐ送迎シャトルサービス 「エアポートシャトル」を主軸に、様々な移動のニーズに対応。アプリによる事前予約の状況に合わせてタクシーのルートを最適化し、同じ方向に移動する人をマッチングするという独自のAIシステムは特許取得済みだ。

 Jフロントは今後、空港から同社店舗があるエリア間で直通シャトルを走らせるほか、荷物のホテルや空港への届けなど訪日外国人観光客向けサービスを展開する考え。

 また、中長期的には、エリア内企業と連携した地域シャトルや、グループのローカルコンテンツ開発と連携した観光シャトルなども視野に入れている。

 この取り組みは、同社が掲げる中期経営計画(2024〜26年度)の重点戦略である「エリアの価値最大化」に即したもの。Jフロントは、来街・回遊を促すことができる移動手段の提供を行い、エリア内の企業や地域行政との連携、街全体の活性化を進めていく。