薬王堂ホールディングス(HD)はデリバリー業者と連携するクイックコマースの取り組みを加速する。現状、クイックコマースの対応店舗は1割ほどで、売り上げ比率は1%にとどまっているが、取り扱いアイテム数や出店数拡大に向けてシステムの整備や連携に着手。4月15日に開催された決算説明会で、西郷孝一常務取締役は「今期中に在庫連携などの課題をクリアできれば取り扱いを全品まで広げられるので、アクセルを踏んで加速したい。(売り上げ比率を)3%や5%まで数年で拡大させたい」と語った。同様に、河北新報と連携するラストワンマイル配送も強化する。

 また、ウエルシアHDとツルハHDが27年末までに経営統合を予定していることについて、西郷常務は「10年後20年後を考えると、2兆円企業の誕生はさすがにきつい。ただ、大手同士の統合の大変さなどを考えると、中期的には薬王堂の出店戦略にとっても決してマイナス要因ではない」と語ったほか、競合環境について「戦ったら嫌なのは(食品を強化しているクスリの)アオキさん。また、コスモス(薬品)さんが東北にくるのが一番怖い」と本音をのぞかせた。

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