高島屋は10月13日、高島屋岐阜店(岐阜市)の営業を2024年7月31日で終了すると発表した。

 岐阜店は1977年開業。46年の年月を経る中で、電気や給排水、空調などの基幹設備が老朽化していた。全館の大規模な設備更新が必要な状況にあったが、建物の家主である平和ビル、および親会社の岐阜土地興業に設備更新工事の実施を要請してきたものの合意を得られなかったという。

 一方、抜本的な収支構造の改善に向け、04年には岐阜高島屋として分社化。収支改善に向けた経営改革を重ねてきたが、少子高齢化など経営環境が厳しさを増す中、収支は悪化傾向にあった。岐阜高島屋の23年2月期売上高は131億5700万円、営業利益8800万円、純損益は3100万円の赤字。今年度は営業赤字の見通しとなっており、本来家主が負担すべき設備更新工事を高島屋が行っても、岐阜店の業績好転は難しいと見て閉店を決めた。

 分社化した岐阜高島屋は24年8月31日で解散し、従業員177人は高島屋やグループ会社への配置転換のほか、他社への就職あっせんを行うとしている。