イオンリテールは9月7日、シニアケア事業「MySCUE」(マイスキュー)を開始した。 

 マイスキューは、軽介護やサポートを必要とする高齢者の家族「ケアラー」をサポートする総合プラットフォーム事業。イオンのグループ企業や取引先と連携し、「情報サイト」「マーケットプレイス」「店舗」の三つのタッチポイントを構築し、包括的にケアラーをサポートする。

 7日に稼働した情報サイトでは、介護に必要な様々な情報を集約。初心者向けの「基礎知識」や「介護で直面する12の課題」を紹介するほか、介護で悩むケアラー向けの「相談・質問」の場、「ブログ」や「コミュニティ」などを開設した。ユーザーは会員になるとサイト内の様々な機能を利用できる。今後はこの情報サイトから集積したデータを、2024年度に開始予定のマーケットプレイスと店舗相談窓口に生かしていく。会員数は25年度までに30万人を目指す。

 収益性については、パートナー企業からの広告収入のほか、店舗における物販や有料サービスの提供を計画。イオンリテールの井出武美社長は「今後はカジタク(イオンの家事代行サービス)との連携も図り、新規事業における共創も考えている」と説明した。

 マイスキューは、社長直下のプロジェクトチームが手掛ける新規事業。高齢化が急速に進む中、イオンリテールは新たに生まれる課題やニーズの受け皿を目指す考えだ。