ローソンは11月3日、2013年度対比で電気使用量を40%削減、CO2排出量を55%削減するモデル店舗、ローソン川崎中島三丁目店(神奈川県川崎市)をオープンした。店内の約8割の冷蔵・冷凍ショーケースにガラスおよびアクリル扉を設置したほか、太陽光パネルなどローソンの環境対応の什器・設備をフル装備、1店舗当たり約100万円の年間電気使用量削減を目指す。

ローソン川崎中島三丁目店

 弁当・サラダなどの惣菜や日配品が並ぶ冷蔵ケースは通常、扉のないオープンケースになっているが、今回の店舗では棚ごとに両開きのガラス扉を設置した。外気侵入・冷気漏れを改善し、大幅な省エネにつなげる。また冷凍平台にもアクリル扉を取り付け、冷却効率を高めることで、無駄な電力消費・CO2排出を抑える。

弁当などが並ぶ冷蔵ケースにガラスの扉を設置した
省エネ効果をお客に訴求
冷凍の平台ケースにもアクリル扉を取り付けた

 ペットボトル飲料を並べる冷蔵リーチインケースでは、結露防止用ヒーターを最小限にして省エネを促進する。付随効果として扉枠が薄くなり商品も見やすくなった。またドリンク剤専用のショーケースは廃止し、ドリンク剤もリーチインケースに並べることで省エネを図っている。

冷蔵リーチインケースは結露防止用ヒーターを最小限に。またドリンク剤もリーチインケースに並べた

 そのほか店舗の消費電力を見える化するエネルギーマネージメントシステム(EMS)を導入。店内の一部機器、設備を外部からも制御可能とすることで節電要請などにも対応する。創エネの観点では、屋根上の太陽光パネルで発電した電力を店舗の消費電力に充当する。開発本部の池田鋼一郎店舗建設部長によれば、「太陽光発電により店舗の総電力の約15%をまかなうことができる」という。

太陽光発電で店舗の総電力の約15%をまかなう

 ローソンは今後、同様の店舗を他の地域にも出店する計画。24年2月まで検証を行った上で、24年3月以降の新店標準化を目指す。既存店についても24年度以降順次、改装時に省エネ設備の導入を行っていく考えだ。

 こうした取り組みを推し進め、ローソンは1店舗当たりのCO2排出量を30年に50%削減(13年比)、50年に100%削減する環境ビジョンの達成を目指す。