パルシステム連合会は、提供商品の国産飼料比率の引き上げを進めている。産直産地のポークランドグループで2008年から生産を開始した豚肉の「日本のこめ豚」は、飼料用米の配合率を当初の10%から段階的に引き上げ、22年4月から40%を実現。さらに飼料用米産地も全量を秋田県産へ切り替えている。利用者から「脂身があっさりしている」「甘みがある」など好評で、注文数は前年比140%と好調に推移しているという。

 また卵の「コア・フード国産飼料で未来へつなぐ平飼いたまご」は、トウモロコシや大豆ミールなど輸入が主体だった穀物飼料全量を国産化し、飼料全体でも90%以上が国産だ。安定的な供給のため、毎週もしくは隔週で定期的に届ける「予約登録」で受け付けを開始したところ限定数(週1500パック)を大きく上回る2000人から申し込みが寄せられた。産地では9月から増産できるよう準備を進めている。

 パルシステム連合会では今後も、国際情勢などの影響を受けやすい輸入飼料にできるだけ頼らず、国産飼料の活用を広く伝えることで、食料自給率向上と安定的で持続可能な農畜産業の実現を目指す。