海外の優れた技術を持った冷凍プラグインショーケースの設置が一般化してきた。プラグインタイプは家庭用と同様の単相100V仕様で設置工事は不要。冷凍売り場のレイアウトに合わせて自由に設置ができる。従来の冷凍ショーケースに比べ、設置のための導入費用と毎月の電気料金を大幅に抑えられる。しかも欧州の厳しい環境基準をクリアしたCO2排出量を抑制するノンフロンの自然冷媒を採用している。こうした点が評価されて、業界を代表する大手スーパー各社への導入も一気に広がってきた。
その中でも同業界で圧倒的な売り上げナンバーワンを誇るのが世界の有名メーカーの総代理店であるレイテックだ。同社は各メーカーと契約を結び、国内外で数カ月先までの在庫を大量に保有。安定的な商品供給を実現している。営業担当者は、「当社は受注生産ではなく、当社が扱う海外有名メーカーの備品や商品を大量に備蓄。コロナ禍によって世界的に半導体などが品薄ですが、数百台単位の注文にもすぐに対応ができます」と優位性を語る。
大型タイプではオーストリアのAHT社製のアイランド型「AHTプラグインショーケース」の導入が進んでいる。徹底的な品質管理のもと年間40万台が全世界に大量出荷される。海外では一般的な環境に配慮したノンフロン冷媒を採用。また他社オープン型ショーケースと比較し、消費電力を約80%削減、年間の電気料金で換算すると約67%削減できる。特に導入が多いのが開けやすいプッシュ式の「SINGAPORE」。エンドケースの視認性を高める曲面ガラスを採用し、遠くからでも商品がすぐに分かる。高さは83cmと子供でも取り出しやすい。
小型タイプではドイツのLIEBHERR(リープヘル)社製の冷凍プラグインショーケースの導入が拡大している。機能面では小型プラグインタイプでは珍しい庫内を明るくする高輝度LED庫内照明を標準装備し、メインの冷凍売り場として商品が目立つ仕様にもなっている。見た目も工業デザインの本場ドイツならではのデザインで流線形の美しい外観だ。CO2排出量を抑える自然冷媒を採用。曲線型の美しい平台のカーブガラスタイプは7サイズを用意している。例えば、鹿児島県のSM・ニシムタの店舗では、23台で島什器を組み、店内の中心に冷凍平台売り場として展開している。