1980年代から90年代にかけ、北海道を中心に大型ディスカウントストア(DS)を積極展開し、流通業界の注目株だったカウボーイ。2008年のトライアルカンパニー傘下入りとともに消えたその屋号が、札幌で突如復活した。懐かしいロゴマークとともに小売業の舞台に戻ってきたのは創業者の中野晃氏(74)。きっかけは、新型コロナウイルス禍だったという。「コロナ禍さえなければ引退していた。もう1度小売りをやるか、会社を畳むかを熟考し、再挑戦する道を選んだ」かつての「時代の寵児」中野氏の動向が久々に注目を集めている。
8月にオープンした「カウボーイ北野店」(札幌市清田区)は、近隣に移転した西松屋の空き店舗(床面積660㎡)に居抜きで出店した。アルファベットのロゴ、カウボーイハットと牛の角をアレンジしたシンボルマーク、店内に流れるテーマソングなどは以前と同じだ。