流通業のバックヤードではプリンターを置くスペースだけでなく、メンテナンススペースも限られている。こうした流通課題を解決するクラス世界最小本体サイズで、設置・メンテナンスのスペース最小化と高い生産性を両立させたカラー・モノクロLEDプリンター「COREFIDO (コアフィード)C650dnw」が11月にOKIデータから出荷を開始した。
同機は店舗のバックヤードやサービスカウンターで置けるように設計。流通に最適なPOPや耐水紙、短冊のしのスピード印刷が可能で流通各社で導入が進んでいる。
例えばドラッグストアのトモズは、店舗内の面積を最大限生かすため、バックヤードの面積は最小限に絞っている。トモズの担当者は、「当社の事務所は狭いのでプリンターが最も小さいC650dnwの採用を決定。保守メンテンナンスも5年間無償で頑丈でコスト面でも最もお得なプリンターだった。今後も各店舗に広げることでかなりの経費削減ができる」と期待を寄せる。同機を使い始めたトモズビーンズ新杉田店店長は、「従来機は紙詰まり時にプリンター内部に手を入れて作業をするので手は汚れ、まだ熱い部品を我慢して持って作業していたが、今はプリンターの外側から取っ手を持ってワンタッチで定着器がスポッと外れるのですぐに解決できます。形はでっぱりもなくコンパクトで、そこで空いたスペースの広さには驚きました。印刷スピードも速く、発色はきれい、ラミネート不要の耐水紙に直接印刷もできます。そのためPOPの差し替えがスムーズになりました」と笑顔で語る。
OKIデータではこの新技術を実現するためプリンターの基幹システムを刷新した。紙詰まりなどの際は上のカバーをあけずに、ダイレクトに定着器交換が可能となり、メンテナンススペースは従来機の半分。さらに設置スペースでは熱がこもりやすい内部冷却エアフローの全面見直しにより、通常左右20cmの空間が必要だが、左右2cmと省スペース設置を可能とした。また本体の横幅は棚や机などの標準サイズの45cm幅に収まるように設計。印刷スピードでは最初の印刷までの時間を11秒まで短縮し、1分間に35枚のスピード印刷ができる。このような利点から忙しい医療.調剤薬局では調剤室やカウンターに置き、薬袋などの印刷にも最適だ。
記者会見で森孝廣社長は、「開発に4年半をかけ当社の持つすべての技術を今回入れました。生産性の向上、究極のユーザビリティに徹底的にこだわり、現場の方が困っていることをすべて解決する新たなプリンターです」と意気込みを語った。