ニトリは11月22日から、10万円以下のドラム式洗濯乾燥機(標準洗濯容量が10㎏/同乾燥容量は5㎏)を全国の店舗およびECで販売を開始した。

 同商品は、9万9900円(税込み、以下同)で黒と白の2色展開。サイズは、幅60cm、高さ85.7cm、奥行き59.5cm。

 同日開催された説明会で、似鳥昭雄会長(冒頭写真)は「常識を変える家電」と本品を紹介。価格、サイズ、機能性をアピールし、今後はファミリー向けの白物家電の開発を強化していく方針を明らかにした。

 同社によれば、ドラム式洗濯乾燥機は共働き世帯の増加による時短ニーズの高まりで人気が高まっているものの、家庭での普及率は25%に留まっているという。

 ニトリはその理由として大きい価格、サイズ、(洗濯乾燥にかかる)時間の3点に対応した。

 価格は、中国メーカーと協業し不要な機能をそぎ落とし、コストを削減。ドラム式の平均市場価格は20万〜30万円程度だが、それを通常より半分以下の価格で販売する。

 サイズは、お客の「サイズが大きくて設置できない」という要望に応え、同社が販売している縦型機よりもコンパクトサイズで提案。

 時間については、60分の「特急洗乾コース」(2㎏) で対応。従来洗濯と乾燥に2〜3時間ほどかかっていたものを、1時間で完了させる機能を開発した。価格やサイズ、機能性と三つの要素でドラム式が敬遠される負の要因を払拭した。

 ニトリはこれまでも家電の開発はしていたが、一人暮らし用の小型家電が中心だ。ファミリー向けの洗濯機なども販売はしているものの割合としては少ないのが現状。今回、自信の品を大々的に打ち出すことで、家電を家具、ホームファッションに次ぐ収益柱に育てたい考え。

 似鳥会長は「家電売り場の導入店舗は80〜90店くらいだが、2025年には300店、将来的には全店に進めていきたい」と意欲を示した。

 なお、今回発売したドラム式洗濯乾燥機は、10㎏サイズのほか、洗濯容量12kg/乾燥容量6kg(12万9900円)のモデルも発売している。

ニトリ赤羽店(東京都北区)の家電売り場