「仕入れて売る」にとどまらない機能強化で独自性を発揮
2026年3月期に売上高1兆円へ――。あらたが新中期経営計画を始動させた。「長期経営ビジョン2030」に向けた第2フェーズと位置付けるもので、期間は今期(24年3月期)から3カ年。特筆すべきは30年3月期に掲げた売上高1兆円、経常利益200億円の目標を前倒しし、今中計で達成すると宣言したことだ。須崎裕明社長は、「第1フェーズの3年間で成長に向けた仕込みをずっと進めてきた。今期からはいよいよ効果創出につなげていく」と意気込む。
前期、あらたの業績は売上高8916億円(前期比4.0%増)、経常利益136億8000万円(0.5%減)だった。トップラインは順調に伸びた一方、インストアシェアの拡大を政策的に優先した結果、一時的に粗利が低下し減益となった。しかしこれは下期以降、季節品をはじめ高単価品や専売品が好調なこと、価格改定が順調に進んだことなどから既に回復基調にあるという。