イオン子会社のイオンネクストは7月10日、新たなオンラインマーケット事業「グリーンビーンズ」の稼働を開始した。
同日、千葉市緑区の誉田CFC(顧客フルフィルメントセンター)でオープンセレモニーを開催した。挨拶に立ったイオンの吉田昭夫社長は「イオンのデジタルシフトの象徴的取り組みであるフードのオンラインデリバリーを通じて、お客様の買い物体験を変えたい。オンラインというと鮮度が心配という声があるが、徹底したコールドチェーンを構築することでむしろリアルよりも鮮度が高い野菜を届ける。リアルのみならずオンラインでもお客様満足を追求したい」と抱負を語った。テープカットにはイオンネクストのバラット・ルパーニ社長、オカドグループのティム・スタイナーCEO、千葉県の熊谷俊人知事、千葉市の神谷俊一市長などが参加した。
グリーンビーンズはイオンがイギリスのオカド社と組んで提供する新しい食品配達サービスだ。食品を中心に日用品、医薬品なども含め約2万2000SKUを扱い、前日までの注文で、翌日以降7~23時のうち希望の1時間の枠に配送する。送料は配送時間により330円、440円、550円のいずれかとなる。同日時点では東京都の新宿、渋谷など5区と千葉県の千葉、船橋、習志野の3市からスタートする。そこから東京、千葉、神奈川と配送エリアを拡大させ、1年をめどに東京23区全域に拡大する。
今後の事業展開については、目標金額を非公開とした一方、会員数は事前申し込みで約1万人が登録しており、今後3~5年で5万~7万人規模の登録者数を目指す。また5年をめどに埼玉に誉田CFCの2倍の広さを持つCFCを立ち上げる計画で、これにより2026年に立ち上げる八王子CFCと合わせて、首都圏でスーパーマーケット200店舗分の供給体制を目指すとしている。
そのためにもまずはグリーンビーンズの認知度を高めたい考え。イオンネクストの太田正道取締役副社長は「SNSなどのデジタル広告と、まいばすけっとなどのイオングループ内でネットスーパーを手掛けていないリアル店舗のサイネージなどを活用することで、認知度を高めていきたい」と語った。