エディオンは5月10日、新たな社外取締役に元エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)取締役常務執行役員、現関西スーパーマーケット顧問の森忠嗣氏を選任すると発表した。6月29日の株主総会を経て正式に着任となる。

 森氏は2007年にH2O取締役執行役員経営企画室長に就任。2012年3月から8年間、取締役常務執行役員を務め、2020年6月に取締役を退任。昨年6月からは関西スーパーマーケットの取締役に就任し、同12月に顧問に退いている。

 特筆すべきは、森氏がこの間、企業再編に関わってきたということだ。H2O時代の14年にはH2Oがイズミヤを完全子会社化。関西スーパー時代にはH2Oとオーケーによる壮絶な「関スパ争奪戦」を経験している。

 エディオン側が森氏に何を期待しているか。経営面での知見はもちろんだが、特に企業再編に関わってきた経歴にあると見ることもできる。エディオンは4月27日にニトリHDとの資本業務提携を発表。ニトリHDはLIXILからの株譲り受けと市場内外での追加買い付けで、エディオンの発行済み株式の10%を取得予定だ。エディオンとニトリHDとの提携関係次第では、エディオンが森氏に助言を求める機会は増えることになりそうだ。