ウエルシアホールディングス(HD)は、1月18日、コクミンとその関連会社のフレンチを6月1日付で子会社化すると発表した。コクミンの株式の約76%を取得する予定で、取得価額は確定次第公表する。

 コクミンは、近畿・関東を中心に全国で170店舗余りのドラッグストア・調剤薬局を展開する中堅のチェーン。調剤薬局は、大学病院や大型総合病院の門前の好立地が多いが、ドラッグストアは、空港・駅前・駅中・繁華街など都市型立地が中心で、コロナの影響を大きく受けており、2021年4月決算は、売上高398億円(前期比37%減)、営業損益27億円の赤字と厳しい状況。だが、ウエルシアHDでは、「今後強化する都市型店舗、全国への出店網拡大を図るとともに、それぞれの保有するノウハウや人材等の経営資源を共有することで、経営規模の拡大と経営体質の強化が見込まれる」として、子会社化を決めた。

 今回の買収は、昨年12月のププレひまわり(広島県福山市)に続く大規模案件。ププレひまわりの子会社化で中国地方の郊外型店舗網を獲得したのに加え、今回、関西を中心にした都市型店舗網も手に入れたことになる。全国の都市・郊外を網羅する体制整備を着々と進めることで、トップ企業の独走は今後も続きそうだ。