ウエルシアホールディングス(HD)は、1月11日、第3四半期決算を発表した。3四半期累計の売上高は7564億300万円で、前年同期比106.5%と前年実績を上回ったものの、計画比は99.3%と見込みを下回った。営業利益は298億1500万円で、前年同期比90.4%、計画比95.7%と、前年実績および計画の両方を割り込んだ。

 物販は、前年の特需の反動減が影響し、前年同期比104.6%と伸び悩んだが、調剤は、受診平常化や併設店舗数増加により同115.1%と大きく伸長。トップラインの引き上げに貢献した。

 販管費は、同109.8%と2桁近い増加となったが、これは、前年下期以降、積極的に資格者を採用したことで、人件費(同110.4%)が増加した影響が大きい。そのため、昨年9月には店舗の人時数と作業を可視化する「ワークマネジメントシステム」を導入、人時コントロールの強化に取り組んだ。加えて自動発注の精度向上や対象カテゴリーの拡大で店舗作業の効率を高め、残業を抑制するなどの対策にも力を入れた。

 このほか、調剤併設を進め、第3四半期で154店舗に併設、これにより国内調剤店舗数1792店舗となり、調剤併設率は79.4%となった。このほか、土曜開局の店舗数も拡大した。

 通期予想は、売上高1兆210億円(前期比107.5%)と初の1兆円の大台を計画、2月、3月には、「1兆円企画」として大型の販促も予定している。営業利益443億円(同103.1%)、経常利益476億円(同103.9%)は、ともに前年度を上回る計画だが、当期純利益は270億円(96.7%)と前年割れでの着地を見込んでいる。

 食品強化型店の出店については、イオングループの連携で進める方針で、福井では、マックスバリュ北陸との連携で3店舗を出店。九州でもイオン九州との協業で取り組む構え。