イズミは4月3日、西友の九州事業を買収すると発表した。福岡県の62店を含む九州事業の69店を、イズミ子会社のゆめマート熊本が吸収分割で引き継ぐ。買収金額は明らかにしていない。7月の株主総会を経て、8月に引き継ぐ。
西友は九州で「サニー」の屋号でスーパー事業を展開している(一部西友屋号あり)。県別店舗数は、福岡62店、佐賀1店、長崎2店、熊本3店、大分1店で計69店。2022年12月期における九州事業の業績は売上高969億円、売上総利益267億円。これがゆめマートに加わると、同社の売上高は1222億円規模となる。
同日西友は北海道と九州の店舗を譲渡することで、本州に経営資源を集中させると発表した。西友は過去3年の業績推移について、着実に営業利益を改善させてきたとしたうえで、今後はM&Aによる事業拡大も視野に入れつつ、物流やAI、DX、データ活用などなどの人材育成に投資を振り向ける考え。
同じく株主であるKKRも「本州における一段のプレゼンス拡大に注力することが最善と判断した」とした上で、「本州の店舗に注力することで一段と効率的に質の高いサービスを提供できる」とコメントした。
なお、2日に発表された北海道事業のイオン北海道への売却を含め、北海道と九州の従業員は引き続き譲渡先の両企業で業務に当たるという。