東京建物は、3月5日、NSC「minanoba相模原」を神奈川県相模原市に開業する。小田急相模原駅から北東に徒歩9分の県道町田厚木線沿いの立地だ。

 「minanoba」は、「みんなで共有する場」=「皆の場」から名付けた。「暮らしのインフラ」をコンセプトに、スーパーマーケット、飲食店、物販店、サービス店など集積し、生活の利便性を提供するNSC。Minanoba相模原には、ライフ(スーパーマーケット)、トモズ(ドラッグストア)、セリア(100円ショップ)、パシオス(衣料品)、メガネサロン・ルック(メガネ店)、魚べい(寿司店)、ベネッセビースタジオ(英会話教室)などの物販・飲食店・サービス店のほか、クリニックも入居する。

1階にはスーパーマーケットのライフが入居する

 また、入り口にはスマホに連動の自動ドア「「ミライロドア」を導入した。通行者がスマホにダウンロードしたアプリと連動しその属性を把握、設定した開閉スピードや音声ガイドによる案内などで通行をサポートする。障がいのある人や高齢者、小さな子ども連れの人などでも安心して入退去ができる自動ドアを目指したもので、「皆の場」を実現する機能の一つと言える。

スマホにダウンロードしたアプリと自動ドアが連動して開閉スピードを遅くするほか、音声で通行をサポートするため、視聴覚障がいのある人も安心して通れる

 minanoba相模原は、同ブランドNSCの1号物件。東京建物の長谷山隆史商業事業部長によれば、高齢化に伴う行動範囲の縮小に加え、リモートワークの普及による生活圏での活動増加といった生活者ニーズの変化、建築費や都心部の用地確保の費用増という建設側の理由もあり、SC開発が大型SCや都市部の商業施設から郊外のNSCへとシフトしているという。東京建物は今後NSCの開発に力を入れる方針で、「年間1件程度のペースで開発を進めていく」(長谷山事業部長)計画を掲げ、2026年をメドに埼玉県川口市にNSC2号物件をオープンする予定だ。