創業100年以上のパリの老舗デパートBHV(ベー・アッシュ・ヴェー)が、改めて大きな転換を迫られている。昨年11月、中国発のウルトラ・ファストファッション「シーイン」を6階に導入したパリ中心部マレ地区にある「BHVマレ」は、市民や政治家から強い反発を受けただけでなく、取引先ブランドの相次ぐ離反に直面した。その後、運営体制が変わり、今年6月にはシーインとの提携終了を発表。7月には、27年春まで残る契約を前倒しして退店させる協議を進めていることが明らかになった。BHVマレの経営を引き継いだ新経営陣は、家具、インテリア、DIYなど、「住まい」を軸とする従来の業態へ戻る方針を打ち出した。わずか半年余りの間での大軌道修正である。

 筆者も日用品を購入するためにたびたび同店を訪れていたが、シーイン出店後から日に日に売り場が空になっていく様は異様だった。シーインの売り場に近いフロアからゴーストタウンのようになり、経営陣の方針に賛同できない企業が徹底的に抗議姿勢を貫いていた。

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